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vol.

01

project story

プロジェクトストーリー

エンジニアの未来を変える
生成AIを活用した
業務効率化プロジェクト

エンジニアの
未来を変える。
生成AIを活用した業務効率化プロジェクト

about

案件概要

大手Slerの研究開発部門に 生成AI研究での参画

大手SIerの研究開発部門における、ITに関する最先端の研究とビジネス適用の実践を目的としたプロジェクト。生成AIを活用したソフトウェア開発の自動化や、既存の生成AIをより上手に活用する技術開発の研究を担当。

member

  • エンジニア

    Hさん

    2020年入社(新卒)

  • エンジニア

    Tさん

    2021年入社(中途)

solution

提供サービス

使用スキル

Python / JavaScript / Tranceformer

最先端技術を活用した
研究開発プロジェクト

AIの可能性で業務効率化を目指す

HさんとTさんが参画しているのは、大手SIerの研究開発部門においてITに関する最先端の研究とビジネス適用の実践を目的としたプロジェクトだ。エンジニアの設計開発業務を効率化するために、ChatGPTに代表される生成AIをどう活用すべきかという研究をしている。新たな技術を導入する前には、その技術が実現可能かを確認するPoC(概念実証)という過程があるが、二人はPoCからその後の本開発まで一気通貫で担当。15人のメンバーが所属するプロジェクトグループでは、さらにその中で少人数のグループに分かれ、それぞれのテーマに沿って研究開発を進めている。Hさんが取り組んでいるのは、生成AIを活用したテストコードの自動生成ツールの検証だ。

エンジニア

Hさん

AIが生成したコードをテスト開発に応用して効率化できないかという内容です。これまで生成AIを使わずプログラムのアルゴリズムでコードを自動生成するというツールはあったのですが、そこに生成AIの一種であるLLM(大規模言語学習モデル)を使うことで、さらに柔軟なコード生成をさせるという課題があり、それを検証しています。

一方のTさんのテーマは、システム開発の設計フェーズを生成AIで効率化させるというもの。

エンジニア

Tさん

マルチモーダルRAGという技術を使い、テキストだけではなく図や画像が入った設計書を理解させ、設計フェーズを効率化するという内容です。一度の指示でAIに全てを作ってもらうのはなかなか難しいので、ChatGPTのように対話型で設計をさせます。

最終目標は人の手間を減らすこと

二人が取り組む内容はそれぞれ異なるが、どちらも最終的な目標はコーディングやテストケースの作成などシステム開発における下流工程をAIで自動化し、人の手間を減らすことだ。そしてその分、人は上流部分に専念できるようになることが期待されている。業界で人材不足が課題となっている中、世のシステム開発エンジニア全体に恩恵を与えられるプロジェクトに二人は挑戦している。

エンジニア

Hさん

まだまだ課題もあり、短期的に実現できることではないですが、夢物語というわけではありません。現段階でもある程度しっかりしたコードが出力されます。今後、AIの性能が向上していけば、10年後にはコーディングに人手が全くかからなくなっているかもしれません。

エンジニア

Tさん

研究で得られた要素技術の一部だけを活用できるケースもあるので、直近で使えるものもあります。例えば、AIにテキストデータを扱わせる検証は設計に限らず様々なケースで行われていますが、画像データも扱えるようにしたいという要望に対して、得られた知見を活用できると思います。

プロジェクトで感じた
苦労や楽しさ

課題もスケジュールも手探り

このプロジェクトは、通常の案件ベースの開発のように明確な方針が定められているわけではない。顧客やメンバーとミーティングを重ね、その都度課題を決定し、解決のための方法を考え、試行錯誤を繰り返していく。スケジュールもはっきりと決まっているわけではなく、状況に合わせてどんどん変わっていく。

エンジニア

Hさん

私が参画した時点では、LLMを導入するにあたって、そもそもLLMを使って何ができるのかという課題感が定まっておらず、最初はそれを探っていくのが少し大変でした。

エンジニア

Tさん

私も研究テーマの立ち上げから携わったので、当初は手探りの状態が続いたことが苦労の一つでした。ある程度内容を考えて進めつつも、途中で立ち返って「そもそも何をやりたいんだっけ?」という議論をすることもありました。さらに、私は同時期に案件ベースの別な仕事も担当していたのですが、純粋な研究開発との文化の違いも苦労した点でした。案件ベースの開発では、お客様が求めるものに対して、場合によっては自分の研究テーマではなく、他の人が担当する研究テーマから得られた知見を活用できるケースもあります。そうした状況を想定しつつ、スケジュールに収まるように動いていくのは最初は大変でしたね。慣れるまでに少し時間がかかりました。

最先端技術で課題解決する楽しさ

もちろんこうした苦労ばかりではなく、楽しさややりがいも数多くある。HさんもTさんも、日々新しい技術を学べることに楽しさを感じていると口を揃える。

エンジニア

Tさん

生成AIという新しい技術を研究で深掘りできるのは楽しいですね。身に付けた技術を成果として世の中に出したいという思いがあるので、研究の知見を活かして作ったものでお客様の課題を解決できるのは大きなやりがいです。
今回のプロジェクトはもともと別のベンダーが開発していたのですが、「より生成AI系の技術がある会社に頼みたい」というお客様の要望で我々が代わって開発することになりました。そのようなプロジェクトに携われていることにやりがいを感じます。

エンジニア

Hさん

そもそもAIが好きでこの業界に入ったので、それに関わる仕事ができていること自体がやりがいです。中でも最先端の領域である生成AIに関して常に新しい発見ができたり、色々な技術を身につけられたりすることに楽しさを感じています。今やっていることを早く形として世に出るように頑張っていきたいと思います。

自己研鑽を重ねて
さらなる成長へ

業務外でもAIが身近に

エンジニアは業務時間外に自己研鑽に取り組む人が多いが、二人も業務外でAIを切り口とした活動をしている。Hさんは東大時代の仲間たちとAIの勉強会を開き、技術を追求しながらエンジニアのレベルの底上げを図って社会に貢献。一方のTさんは、「ロケットリーグ」という車でサッカーをするeスポーツのコーチを努め、AIを活用して戦術を提案。実際のサッカーのアナリストと連携して活動することもあるという。

また、会社としても社員の自己研鑽を促すため、データ分析技術の国際的な大会である「Kaggle」への挑戦の場を用意。二人も参加しており、銀メダルを獲得した経験もある。

エンジニア

Tさん

業務には直接関係ないかもしれませんが、技術的な面でお互いに切磋琢磨しています。技術に特化しているHさんからは、学びを受けることが多々あります。

プロジェクトを通した成長とこれから

最後に、プロジェクト通してどのような成長を感じているか二人に聞いた。

エンジニア

Tさん

新しい技術に敏感になり、情報収集する癖がつきました。研究の中では「こういうことを試したらどうか」と自ら提案していく必要があるので、Xで技術の情報発信をしている人のリストを作ったりして、普段から情報収集できる工夫をしました。

もう一つ、新しい技術の研究から、それをお客様の課題解決に結びつけるところまで経験できたことも成長につながっています。研究開発で得られた知見を案件に取り込むだけでなく、逆に案件特有の知見を得て研究開発に持ち帰ることもありました。そうしたサイクルの中でスキルが磨かれていったと思っています。
生成AIは様々な課題の解決に活用できる可能性を秘めていますが、「このような課題に対してはこの技術を使う」というように、色々なパターンに対応できるようになりたいですね。

エンジニア

Hさん

私は生成AIに実務レベルで携わるのが初めてだったので、生成AIに関する実装の経験ができたことに成長を感じています。論文を読む中で最新の知見を得て、AIに関する技術をビジネスレベルの課題でどう活用すべきか考える力も身に付きました。

AIの技術面に特化したスペシャリストになりたいという思いがあり、これからもずっと最先端の技術を追って知見を吸収していければと思っています。技術を磨きつつ、その技術を課題に応用する力、課題を発見して解決できる力をもったエンジニアになることが目標です。

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