News

お知らせ

2025.01.29

市場価値向上テンプレートについて

成長ステップイメージ

(このコラム記事は社内向けにリリースしたものを一部再構成しています)
初コラムとなる今回は「市場価値向上テンプレート」について。
多くの企業が悩む「人的資本経営」や「スキルの可視化」。スカイウイル(SW)には、他社では難しいこの課題を解決する仕組みがすでにあります。それが市場価値向上テンプレートです。
この仕組み、実はすごいことなんです。この驚きと感動が少しでも伝わればうれしい限りです。

HRコンサルタントが驚いたスカイウイルの人事制度

お疲れ様です。COSで Corporation Communication(CC) と人事制度を担当しているKMです。せっかくこのようなコミュニケーションの場がありますので、少しずつ発信していこうと思います。最初の投稿なので、ちょっと長くなってしまいますが、皆さんのキャリアづくりの何かしらのヒントや、スカイウイルの魅力再発見に役立ったらうれしいなと思っています。

最初にさらりと私のキャリア背景について…。

私のキャリアの大半は「HR(Human Resource)」という「人のチカラ」をベースにした企業の付加価値向上に向けたブランドづくりに関わるものでした。いわゆる「ブランディング」なんですが、それは広告やCMなどの社外露出で形成される取り組みだけでなく、そこで働く一人ひとりの成長をベースとしたものです。なので、人事制度構築なんかにもかかわっていました。

今回のテーマは「市場価値向上テンプレート」についてです。

日本企業の頭を悩ませる「人的資本経営」

私がSW入社前にいちばん驚いたことは、この「市場価値向上テンプレート」の存在でした。
いま世の中では多くの「人(社員)」に関わる経営テーマが取りざたされています。「パーパス経営」や「DEI&B」「リスキリング」などは聞いたことがあるでしょうか。そしてその中でも特に経営者の頭を悩ませているのが、「人的資本経営」というワードです。

人的資本経営とは、従業員を「資本」と捉えて積極的に投資し、企業価値を高めていく経営手法のことですが、やっかいなことに上場企業では、2023年3月期の有価証券報告書より、人的資本に関する情報開示の義務化がスタートしました。
この、人に投資をしてその成長を促すという経営行動に対して、「じゃあどれだけ成長したのか、その成果をちゃんと開示しなさい」という証明を求められているのです。
でも人の成長の可視化は、なかなか難しいですよね。そもそも成長をどういう尺度で測るのか、というのはかなりの難題ですし、仮に能力・スキルを尺度に設定したとしても、これらはゲームのように数値化されているものではありません。成長の可視化とはなかなか難しい問題です。

こんな難しさがあるので、多くの企業が「教育研修時間をどれだけ使ったか」とか「エンゲージメントサーベイの結果」を公表したりとか、なんだかかなり無理してひねり出している感じです(笑)。

欧米企業と日本企業の違い

でもこの悩みは、わりと日本企業特有のものだと思います。

欧米企業の人事制度は、いわゆる「ジョブ型」の雇用形態と言われ、一つひとつのポジションごとに、職務内容やミッション、求められるスキル・能力などと、そもそもの報酬額が定義されています。これを職務記述書(Job Description)といいます。
組織のあらゆるポジションにこのJDが設定されているので、自分が将来就きたいポジションや役職にどれだけのスキルや能力が求められるかが、誰からでもわかるようになっているので、キャリアステップの計画も立てやすく、そもそも能力開発、人の成長が可視化しやすくなっています。

それに対して、日本企業の多くは「メンバーシップ型」雇用が中心となっており、JDなど当然なく、ちょっと抽象的な表現による「役割期待」が各等級に定義されているのみです。
どうすれば成長して次のステップにいけるのかわかりにくく、成長を可視化するには向いていない雇用形態・人事制度になっています。とても残念です。

日本企業でも作成されるスキルマップの可能性と課題

では、日本企業で成長の可視化、人的資本経営の浸透は無理なのでしょうか。
そんなことはないと思っています。日本企業には、JDの代わりにスキルマップという選択肢が残っています。

スキルマップとは、「業務で必要なスキルを洗い出し、各従業員の持っているスキルを一覧にした表」のことです。これがあれば、JDを全ポジションでつくるのと同様に、いまどのくらいのレベルに自分がいて、
将来目指す姿に至るにはどんなスキル、能力開発が求められるのかが、だれにでもわかるようになります。昨年の自分に比べて今の自分がどれだけ成長したのかが、はっきりとわかるようになりますね。

でも実はこのスキルマップ、作成するのが本当に大変なんです。「業務に必要なスキルを洗い出す」って、社内の全職種、全ポジションに徹底して調査していかなければなりません。相当な労力がかかるので、多くの企業がやりたいけど、なかなかやりきれないのです。

例えばある大手化粧品メーカーでは、アクセンチュアに莫大なお金をかけて、IT領域で16の人材像(スキルマップ)、デジタル領域に14の人材像(スキルマップ)、計30の項目を定義しました。
人材像(スキルマップ)を定義して、それをもとに教育プログラムの開発などにつなげていますが、それだけ自社内でやりきるには、非常に労力がかかかる取り組みなのです。こう見ると、スキルマップは日本企業において、人的資本経営の根幹でもあり、人材育成やリスキリングの起点にもなる重要なものと言えます。

さて、大分長くなってしまいましたが、日本企業にとって、人的資本経営とそこに紐づくリスキリングというのは、今後の経済成長、事業成長にとって重要なテーマなのは間違いないのですが、その起点となる「成長の可視化」には多くの企業が頭を抱え、そのための「スキルマップ」作成に、時に莫大なコストをかけてでも取り組んで、そして苦しみ、苦労しているのです。

市場価値向上テンプレートは成長を可視化する

でも振り返ってどうでしょうか。私たちスカイウイルでは、この「成長の可視化」って、ごく普通になっていませんか?この「市場価値向上テンプレート」は、多くの企業がやりたくてもやり切れない、頭を悩ませているスキルマップそのものですよね。しかも加えて驚くのは、通常のスキルマップは自社内のスキルを抽出しまとめて階層化したものです。社外との接点はないんです。「この会社ではこれぐらいの評価をもらっているスキルだけど、ほかの会社でも通用するのかな?」という問いに対しては答えられないのが現状です。

しかしSWの「市場価値向上テンプレート」は、その名前のとおり、世の中一般での市場価値とリンクしているのです。
これは実はすごいことなんですよね。
HR業界を生業としてきた私にとって、ほんとうに驚愕に値する、感動すらする仕組みだったんです。(この驚き、少しでも皆さんにお伝えしたい…)

もちろんまだまだ精度を上げていかなければいけないところはあるかと理解しています。自分のいまの業務と必ずしも完全マッチしない職種、職域があったり、いろんなイレギュラーなこともあるのは認識しています。でもここまでカタチになって、そしてここまで人事制度の柱として活用できているのですから、あとはどんどん改修して進化していけばいいだけです。

最後に、これだけ難易度が高いことが、なぜSWでは自分たちだけでカタチにできたんでしょうか?
ひとつには、私たちにはそれだけ多くのお客様とのつながりや案件が集まり、お客様の要望や課題、そして期待の声が集約されるから、常に最新の市場価値が把握できる、ということがあるのだと思います。

そしてもう一つ大切なこととして、私たちが「一人ひとりの成長をいちばんに考えていて、その成長でお客様に課題解決と満足を提供したい」と思っているからではないでしょうか。自分たちの仲間のことを大切に思えていなければ、こんな大変なこと、正直やりきれないはずです。この想いが、SWの受け継ぐべき大切な文化であり、また次の代に向けてより高めていきたい私たちのコアとなるものではないかな、と思っています。

ということで、非常に長くなってしまいましたが、いま多くの新しい取り組みが社内で始まっています。
私が関わっているものについて、これからも発信できたらと思っていますので、よかったらご期待ください。
それでは次の機会に。

back