当社では、入社2年目の社員が1年間の軌跡を全社へ発表し、自らの歩みを振り返る「成長報告会」という取り組みを大切にしています。新入社員へのエールも兼ねたこのステージを、全6回のシリーズコラムとしてお届けします。皆さんの成長のヒントとして、ぜひご一読ください。
第4回は、持ち前の度胸で難易度の高いクラウド基盤構築に挑み、「非エンジニア」の顧客に寄り添いビジネスの最適解を探求するエンジニアの成長ストーリーです。
「客先訪問前の昼食でコンソメスープをズボンにかけてしまい、そのまま訪問しました。……ええ、何とか乗り切りました(笑)」
入社2年目を迎えた社員が、1年間の軌跡を全社に向けて発表する「成長報告会」。
失敗談クイズでそんな驚きのエピソードを披露し、持ち前の度胸と愛嬌で会場を沸かせたのは、AIE(Advanced Infra Expert)部門に所属する岸さんです。
自身のコンセプトに「コミュニケーションを大切に」と掲げる岸さんは、オンプレミスサーバーの構築から、Azureを用いた最先端のRAG(検索拡張生成)クラウド基盤構築まで、難易度の高いインフラ案件を複数掛け持ちして活躍しています。
入社前はアプリケーション開発に熱中していた彼が、なぜインフラの世界に飛び込み、顧客から頼られるクラウドエンジニアへと成長できたのでしょうか。

第1章:アプリからインフラへ。コードで基盤を作る「IaC」との出会い
学生時代はアプリ開発を取り組んでいた岸さん。しかし、内定後に「インフラも面白そうだな」と興味を持ち、あえてAIE部門への配属を希望しました。
現在メインで担当しているのは、AIを活用したアプリケーションを動かすための「RAGクラウド基盤」の構築。非常に重たく複雑な案件ですが、ここで彼のアプリ開発の経験が思わぬ形で活きることになります。
「今は『IaC(Infrastructure as Code)』という手法を用いて、インフラ環境の構成をコードで管理しています。ただインフラの知識を学ぶだけでなく、コードを読み書きする力が求められるので、学生時代のアプリ開発の経験がダイレクトに活きています。アプリもインフラも繋がっているんだなと、ITの面白さを改めて実感しました」
もちろん、順調なことばかりではありません。インフラ構築には予期せぬエラーやトラブルがつきものです。
「最初は分からない用語を『なんとなく』で覚えていた時期もありましたが、それだとトラブル対応でパンクしてしまいます。今では知識を確実に定着させ、自分だけで解決できないエラーは、状況を冷静に切り分けてすぐに先輩へエスカレーション(報告・相談)するようになりました」
第2章:「非エンジニア」の顧客にどう伝えるか。危機感から生まれた先回り対応
岸さんがこの1年で「最も成長した」と語るのが、顧客対応力です。
RAGクラウド環境の構築において、顧客の担当者は必ずしもITに詳しいエンジニアとは限りません。非エンジニアの顧客から、技術的に実現が難しい要望や、すでに実装済みの機能に対する注文が来ることも多々ありました。
「ただ『それはできません』と突っぱねるのではなく、『なぜ顧客はそのような発言をしたのか?』『どういう意図でこの機能が欲しいのか?』という背景を、自分なりに深く考えるようにしました。そして、『こういう意図なら、こういう構成にするのはどうですか?』と、コストや既存の環境を考慮した最適解をこちらから提案するようにしたんです」
質疑応答で「どうやってそのような先回り対応ができるようになったのか?」と聞かれると、岸さんは苦笑いしながら答えました。
「最初は『このままだとプロジェクトが回らなくてやばい!』という危機感からでした(笑)。でも、顧客の意図を汲み取って先回りして動くようにしたら、案件が驚くほどスムーズに進行するようになりました」
第3章:頼れる「つよつよエンジニア」の先輩たちから盗む技術
複数案件を掛け持ちし、常に優先順位の判断が求められる過酷な環境を生き抜くため、岸さんは周囲の環境をフル活用しています。
「私の部署には、質問すれば何でも答えてくれる『つよつよエンジニア』の先輩たちが揃っています。トラブルが起きたときの冷静な対応や、より効率的な作業の進め方など、先輩の作業を観察するだけでものすごく学びになりますね」
また、技術のキャッチアップ方法にも彼なりの工夫があります。
「ネットワークなどの不変的な基礎知識は『本』で体系的に学びます。一方で、クラウド(AzureやAWS)のような進化が早い領域は、本ではなく公式ドキュメントや資格勉強を通じて最新情報をキャッチアップしています。AIに聞くと古い情報が返ってくることもあるので、技術によって学び方を使い分けています」
第4章:次なる目標は、アプリもインフラもわかる「最強の設計者」
トラブルを乗り越え、顧客の意図を読み解き、着実にクラウドエンジニアとしてのステップを登っている岸さん。今後の目標には、さらなる高みを見据えたテーマが並びました。
「まずは、トラブルが起きたときの状況整理や仮説立案を体系化し、対応力をさらに強化したいです。そして将来的には、セキュリティを考慮した設計はもちろん、『アプリの要件や動作を深く理解した上でのインフラ設計』ができるようになりたいと考えています」
おわりに:クラウドの強みを活かし、ビジネスの最適解を提案する
岸さんの発表は、経営陣からも非常に高い評価を受けました。
HR責任者の門奈は、「全体を俯瞰し、顧客の意図を汲み取って先回りする対応力は、プロジェクトマネジメントの基本にして極意です。危機感から出発したとはいえ、それを1年目で実践できているのは本当に素晴らしい」と絶賛。
また、長谷川社長も、クラウドという領域の特性に触れながらこう語りました。
「クラウドは様々なツールが揃っており、提案の幅が無限大にある領域です。だからこそ、コストやセキュリティなど、顧客が本当に求めているニーズ(意図)を正しく理解し、最適な提案をすることがITエンジニアにとって最も重要になります。また、ITにおいてトラブルは必ず起こるもの。そこから逃げず、どう状況を切り分けて対応していくかを学べたことは、今後のエンジニア人生の大きなアドバンテージになるはずです」
アプリ開発の経験を武器にインフラの世界へ飛び込み、顧客の真のニーズを追い求める岸さん。
スカイウイルには、彼のように枠にとらわれず多様な技術に触れ、ビジネスの最前線で「提案できるエンジニア」へと成長できる環境があります。
「最新のクラウド技術を駆使してみたい」「技術だけでなく、顧客に寄り添った提案力を身につけたい」——そんなあなたのエントリーを、心よりお待ちしています!