あらすじ
入社2年目のユウタ。会議で発言しようとするものの、他のメンバーの話についていくのが精一杯で、なかなか一言も言えない。そんなユウタの様子を見た先輩は、「会議で存在感を出すには、準備とタイミングが大切だよ」とアドバイス。事前に質問を考え、議論をまとめ、自分の業務に関連づけて発言する3つのメソッドを学びながら、ユウタは少しずつ自信を持って会議に臨めるようになる。
ユウタ
「先輩、今日のチーム会議…結局何も発言できませんでした。
発言したいことはあったんですけど、他の人がどんどん話してて、タイミングがつかめなくて…。」
先輩
「なるほど。会議って、経験積むまで難しいよね。でも“存在感”は、発言の数じゃなくて“準備と質”で出せるんだ。」
ユウタ
「準備と質…ですか?」
先輩
「そう。たとえば、会議前に“何を聞くか”を考えておくと全然違うよ。
僕はいつも“事前質問リスト”を作ってるんだ。」
🧩メソッド①:事前質問リスト ― 会議前に2つの質問を用意する
先輩
「たとえば議題が“新しいテスト自動化ツールの導入”だったとする。
そのときに、『現場ではどういう課題を解決したいのか?』『運用コストはどれくらい増減しそうか?』みたいな2つの質問を事前に考えておくんだ。」
ユウタ
「なるほど…! “質問すること”を準備しておけば、発言のきっかけが作れますね。」
先輩
「そう。会議中に“聞く側”で終わらないための小さな仕掛けだよ。
それに、質問って“興味を持っている証拠”だから、上司や他チームからの印象も良くなるしね。」
🧩メソッド②:サマリー発言 ― 議論を簡潔にまとめて発言する
ユウタ
「でも、自分から意見を言うのはまだちょっと緊張します…。発言のタイミングも難しくて。」
先輩
「そんなときに使えるのが“サマリー発言”だよ。
議論が一段落したタイミングで、『今のお話をまとめると、〇〇という方向性で検討中ということですね』って要約してみるんだ。」
ユウタ
「あ、それならできそうです! 自分の意見を言わなくても、会話の流れに入れますね。」
先輩
「そうそう。しかも要約する力って、会議全体を理解してる証拠。
自然と“話がわかってる人”って印象を持たれるんだ。」
🧩メソッド③:自分ゴト化 ― 議題を自分の業務に関連づけて意見を出す
ユウタ
「でも、議題が自分の仕事とあまり関係なさそうなときは、何を言えばいいかわからなくて…。」
先輩
「そこが“自分ゴト化”のポイント。
たとえばテストツールの導入がテーマでも、『自分の担当プロジェクトだとこの工程に使えそうです』って、自分の業務に関連づけて話すんだ。」
ユウタ
「なるほど…“他人ごと”じゃなく、自分の現場に引き寄せるんですね。」
先輩
「そうすることで、自分自身も会議の目的に“関わってる”って実感できる。
発言がリアルで具体的になるし、相手の記憶にも残りやすいんだ。」
ユウタ
「今日の話、すごく参考になりました!
次の会議では、事前に質問リストを作って、自分の業務に引き寄せながら発言してみます。」
先輩
「いいね。会議って、緊張する場じゃなくて“チームの思考を共有する場”なんだ。
一歩踏み出すだけで、きっとユウタの存在感はぐっと上がるよ。」
💡応用ヒント
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・会議招集メールを見た段階で「自分の関係する論点」をメモしておく
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・「質問→要約→意見」の順で発言できると、流れが自然
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・発言後は「ほかの方はどう思いますか?」で対話を広げる
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・小さな発言でも“継続”することで信頼感が積み上がる