「開発とQAでテストの認識がズレていて、手戻りが発生した」「最新技術のキャッチアップ、みんなどうやって日常に落とし込んでいるんだろう?」。 エンジニアとして働く中で、そんな壁にぶつかったり、疑問を抱いたりすることはありませんか?
当社では、AI・インフラ・クラウド・開発・QA・運用など、各ユニットが持つ知識やノウハウを共有し、技術力向上や交流を深めることを目的として、毎週水曜日に社内勉強会を開催しています。セミナー形式だけでなく、ライトニングトークやハンズオンなど、テーマに合わせて柔軟なスタイルで実施され、組織の垣根を越えたコミュニケーションの場として定着しつつあります。
今回は、記念すべき第2回の模様をピックアップ!ITC(ITコンサルタント/エンジニア)のS.Y.さんと平井翔さんが登壇し、「堅牢なテスト設計」と「私生活でのAI活用」という全く異なるアプローチから技術の面白さに迫ったセッションの様子をお届けします。

1. 「データベースアクセスは単体テスト?」名著や著名な知見から見直すテスト設計
前半のセッションでは、ITCのS.Y.さんが登壇。「テストをサイズで分類する/テストピラミッドとは」と題し、開発現場で誰もが一度は直面する「テスト設計のモヤモヤ」に鋭く切り込みました。
冒頭でスクリーンに提示されたのは、「これは単体テストですか?クイズ」です。 「データベースにアクセスするのは単体テスト?」「ネットワークやローカルファイルにアクセスするのは?」「依存先のクラスに本物を使うのは?」……。現場でも意見が分かれがちなこの問いかけから、セッションがスタートしました。
開発チームとQAチームの間で「単体テスト」「結合テスト」という言葉の認識が曖昧なままだと、無駄な手戻りが発生してしまいます。そこでS.Y.さんは、業界で定評のある書籍や動画の知見を引用しながら、テストの定義を改めて整理していきました。
- ・名著『Googleのソフトウェアエンジニアリング』に学ぶ「テストサイズ」 S.Y.さんは、オライリー・ジャパンの書籍『Googleのソフトウェアエンジニアリング』を引用し、テストを「スコープ(単体/結合/総合)」という呼び方ではなく、「サイズ(Small / Medium / Large)」で再定義するアプローチを紹介しました。 単一プロセスに閉じた「スモールテスト」、単一マシンに閉じた「ミディアムテスト」、ネットワーク通信等を含む「ラージテスト」と分類することで、誰がどの範囲を担保すべきかが劇的にクリアになります。
- ・『エンジニア文化祭 2023』から紐解く「テストピラミッド」の構築 さらに、技術コミュニティの祭典『エンジニア文化祭 2023 自動テスト総集編』の動画コンテンツから図解を引用。テストをサイズダウンしてピラミッド型に配置することで、「実行速度が速く、決定性が高く、かつ低コストなテスト」を全体として維持するという本質的な設計論が語られました。
社外のベストプラクティスを正しく取り入れ、自分たちの現場の言葉に置き換えていくこのセッションは、明日からの開発・QA業務にすぐ活かせる非常に実践的な内容でした。
2. エンジニアの知的好奇心!私生活における生成AI×個人投資のリアルな活用術
後半は空気がガラッと変わり、ITCの平井翔さんが登壇。テーマは「私生活における生成AI活動〜投資ニュースの収集・分析・投稿〜」です。
業務でのAI活用が当たり前になりつつある中、「エンジニア個人の生活や趣味に生成AIをどう組み込んでいるか?」という、技術者ならではのワクワクするテーマが語られました。 平井さんが実践しているのは、ご自身の「個人投資活動」における一連のAI活用術です。日々刻々と変化する情報戦の中で、AIをどのように役立てているかが紹介されました。
- ・投資ニュースの収集: 毎日大量に配信される経済や投資関連のニュースの中で、生成AIを活用して効率的に情報をキャッチアップする。
- ・情報の分析: 収集したニューステキストなどをAIに分析させ、日々の投資活動における判断材料として整理する。
- ・投稿(アウトプット): 分析した結果をまとめ、発信・投稿するための文章作成のプロセスをAIでサポートさせる。
このセッションの魅力は、「最新技術を仕事の枠の中だけで終わらせない」というエンジニアの純粋な探求心があふれていた点です。生成AIという強力なツールを、個人の実益(投資)というプライベートな領域に持ち込み、「情報収集・分析・発信」という一連のプロセスに活用する。そうした「日常的に新しいテクノロジーに触れるカルチャー」がリアルに伝わってきました。
3. 「足元の品質」と「未来のテクノロジー」が交差する価値
今回の第2回勉強会では、書籍等の知見を元にした「堅牢なテスト設計(品質保証)」という足元を固めるテーマと、「生成AIの私生活活用(最新技術の探求)」という未来志向のテーマが同日に語られました。
一見すると異なるベクトルのテーマに見えますが、これこそが当社の社内勉強会の最大の魅力です。 インフラ、QA、AI技術など、異なる専門性を持つメンバーがフラットに知識を共有し合うことで、参加者は常に「自分の専門外の知識」に触れることができます。この偶然の発見が、組織全体の技術的な視座を高め、新しいアイデアを生み出す豊かな土壌となっています。
編集後記
毎週水曜日に開催されている社内勉強会。今回は、開発の現場ですぐに使える「本質的なテスト設計の考え方」と、技術者の探求心が光る「生成AIの身近な活用術」という、非常にバランスの良い時間となりました。
「組織全体の技術力を底上げしたい」「個人的に実践している技術を仲間にシェアしたい」。そんな熱量を持ったメンバーが集まるこの時間は、当社のカルチャーを象徴する大切な場となっています。
当社では現在、最新技術を楽しみながら、プロダクトと組織を共に成長させていく仲間を募集しています。 「社外の知見を取り入れた質の高い開発をしたい」「様々な技術領域のプロフェッショナルと意見を交わしたい!」とワクワクした方は、ぜひ当社の採用ページを覗いてみてください。あなたと一緒に働ける日を楽しみにしています!