当社では、入社2年目の社員が1年間の軌跡を全社へ発表し、自らの歩みを振り返る「成長報告会」という取り組みを大切にしています。新入社員へのエールも兼ねたこのステージを、全6回のシリーズコラムとしてお届けします。皆さんの成長のヒントとして、ぜひご一読ください。
第4回は、経験者ゼロの過酷な開発現場を「マインドチェンジ」と「圧倒的なスピード」で乗り越え、顧客の信頼を勝ち取ったフロントエンドエンジニアの成長ストーリーです。
「学生から社会人へ、ゲームルールが変わっちゃったんですよね。だから、そのルールに最適化するようマインドチェンジしました」
入社2年目を迎えた社員が、1年間の軌跡を全社に向けて発表する「成長報告会」。
飄々とした語り口ながら、確かな実績と独自の仕事術で会場を唸らせたのは、CA(Cloud Apps)ユニットの横山翔太さんです。
自身を「技術好きなオタク」と評し、入社前は対人関係に少し不安を抱えていたという横山さん。しかし配属されたのは、なんと「経験者ゼロ、フォローなし、レビューなし」という過酷な開発現場でした。
フルリモートという環境の中、彼はどのようにして困難な状況を乗り越え、顧客にフレームワークの導入を提案できるまでに成長したのでしょうか。

第1章:経験者ゼロ。孤軍奮闘のフロントエンド開発
横山さんが最初に配属されたのは、Webサイトの開発プロジェクト。そこで彼は、フロントエンド領域の「ほぼ全て」を任されることになります。
技術スタックはReactやTailwindCSS、WordPressなど。しかし、現場にはReactの経験者がおらず、先輩からの技術的なフォローやコードレビューが受けられない状況でした。さらに、既存の複雑なCSSの改修や、急遽PHPを書くことになったり、少し触っただけで開発サーバーが停止して大焦りしたりと、トラブルの連続。
質疑応答で「どうやってその状況を乗り越えたのか?」と聞かれると、横山さんは笑いながらこう答えました。
「気合いでインターネットを見て独学しました。SNSなどを駆使して、土砂をパンニングして金塊の粒を探すような『砂金探し』の作業を経て、なんとか現場に食らいついていきました」
不安に押しつぶされそうになる環境でも、彼は「フロントエンドとして言われた通りに動く画面を見せて、OKをもらう」という自分の責務(ゴール)を明確にすることで、プレッシャーを跳ね除けていきました。
第2章:「ゲームルールが変わった」。社会人へのマインドチェンジ
技術的な壁だけでなく、コミュニケーションの壁にも直面しました。フルリモート環境では、相手の状況が見えず、自分から発信しなければ「サボっているのでは?」と不安を持たれかねません。
ここで横山さんは、見事なマインドチェンジを見せます。
「社会人になったのだから、ゲームルールが変わったと割り切りました。社会人のルールに最適化するように頑張ったんです」
彼が徹底したのは「報連相(ほうれんそう)」。
現場の指示系統はどうなっているのか、自分の仕事はどこからどこまでか、いつまでにどれくらいの進捗が見たいのか、誰にレビューしてもらえばいいのか。これらを自ら顧客にヒアリングし、認識のズレをなくしていきました。
また、現場で指示が曖昧なときは、自社の先輩や営業担当に「自分の責任範囲はどこか」「何をヒアリングすべきか」を相談。「スカイウイルの皆さんがしれっと客先の評価を聞いてきてくれたりして、大変感謝しています」と、会社のサポート機能をフル活用して立ち回りました。
第3章:「速さはそれ自体が価値」。8割の完成度で最速アウトプット
横山さんが顧客からの信頼を勝ち取った最大の武器。それは「圧倒的なアウトプットのスピード」でした。
「『速さはそれ自体が価値だから』という言葉がありますが、本当にその通りだと思います。例えば締め切りまで5日あるタスクなら、2日で8割くらい仕上げて早めに見せるんです」
システム開発の世界には「90:90の法則(最初の90%のコードを書くのに90%の時間がかかり、残りの10%のコードを書くのにもう90%の時間がかかるというジョーク)」があります。後から必ず修正や追加が発生することを見越し、早めに顧客に見せて軌道修正を図る。
「未経験の新卒が入ってきたことは顧客も分かっています。だからこそ、爆速で形にして見せることで『あ、この人いけるんだ』という信頼を得ようと思いました」
この戦略は見事に的中。スピードとこまめな進捗報告で信頼を確立した横山さんは、最終的に「Astro」という新しいフレームワークの導入を顧客に提案し、見事採用へ。Webサイトの超高速化という大きな価値を提供することに成功したのです。
第4章:次なる現場へ。どこでも小回りが利く機動的なエンジニアへ
「とりあえず動いてほしいと言われたら、なんとかする」
そんな小回りの利く機動力が自分の持ち味だと語る横山さん。出退勤にかかる時間を開発のバリューに変換できるフルリモート環境が、自身の推奨動作環境だと言います。
しかし、SES(客先常駐)の働き方では、現場が変われば築き上げた関係値もリセットされてしまいます。横山さんは「今後は新たな客先でも、速やかにメンバーと関係を築けるようにしていきたいです」と、対人面でのさらなる成長を見据えています。さらに技術面でも、現状の実装スキルにとどまらず、より高次的な設計能力や、AI駆動開発への適応を視野に入れたテストと品質保証の習得へと、彼の挑戦は続いていきます。
おわりに:ゲームのように困難を攻略するエンジニアへ
横山さんの発表は、経営陣からも高く評価されました。HR責任者の門奈は、学生から社会人への変化を「ゲームルールの変更」と捉え、柔軟に適応していく彼のライトなスタンスを称賛。さらに「早めに形にしてアウトプットし、フィードバックを得る」という仕事術を入社早々に実践できている点に大きな期待を寄せました。また、長谷川社長も「ITエンジニアにとって報連相がいかに重要で難しいかに1年目で気づけたことは大きな財産」と語り、これからのAI時代に不可欠となる『顧客のそばで課題を理解するためのコミュニケーション』を実践する彼の姿勢に、今後のさらなる飛躍を確信していました。
未経験の技術、手探りの環境、フルリモートでのコミュニケーション。
多くの新人がつまづく壁を、「マインドチェンジ」と「スピード」で軽やかに乗り越えてみせた横山さん。
スカイウイルには、彼のように自ら考え、行動し、顧客に価値を提案していく若手エンジニアが数多く活躍しています。そして、困ったときには必ず手を差し伸べてくれる会社のサポート体制があります。
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