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vol.

02

project story

プロジェクトストーリー

同年代の先輩・後輩で挑む大手通信会社の
ポータルアプリ機能改修

同年代の先輩・後輩で
挑む大手通信会社の
ポータルアプリ機能改修

about

案件概要

大手通信会社の ポータルアプリ機能改修

大手通信会社が提供するポータルアプリの機能改修プロジェクト。Android版アプリ内で提供されている複数のサービスのうち、番組配信サービスの改修と、遠隔医療サービス機能立ち上げの2つを担当。

member

  • 先輩エンジニア

    Nさん

    2022年入社(中途)

  • 後輩エンジニア

    Mさん

    2024年入社(新卒)

solution

提供サービス

使用スキル

Kotlin / Swift / c#

近年需要が高まる
モバイルアプリ開発

人材育成を急ぐ動きの中で動き出したプロジェクト

モバイルアプリ開発の急激な需要の高まりを受け、近年では業界全体で優秀な人材の確保が課題となっている。スカイウイル社内でも人材育成を急ぐ動きがある中で動き出したのが、大手通信会社のポータルアプリにかかわる本プロジェクトだ。

現在は、前職でもモバイルアプリ開発を専門的に行っていた先輩エンジニアのNさんと、2024年に大学を卒業して入社したばかりのMさんの二人が参画している。複数のサービスが提供されているこのアプリで、二人は主に番組配信サービスの改修と遠隔医療サービス機能の立ち上げを担当。本プロジェクトでは機能ごとに小単位で実装とテストを繰り返すアジャイル開発の手法がとられており、設計→開発→テストのサイクルが常に続いていく。

先輩エンジニア

Nさん

私は2022年の入社直後から参画しています。当初は番組配信サービスの機能改修を担当していましたが、途中で立ち上がった遠隔医療サービスのヘルプを要請され、現在はこちらが主な担当になっています。これはもともと別のサービスとして配信されていたものを、本案件のポータルアプリに入れ込むという内容で、私は主に機能実装を担当しています。

後輩エンジニア

Mさん

私は新人研修を終えた2024年7月から参画しました。私も当初は番組配信サービスを担当していましたが、現在は遠隔医療サービスに携わり、主に実装と動作確認をしています。動作確認はかなり細かい条件まで網羅して、バグ修正も担当します。

普遍的に見えるモバイルアプリ開発
その中に潜む困難

未知の領域にも積極的に挑戦

アプリの機能改修と言うと普遍的な内容に思えるが、もちろんその過程には様々な困難があった。

モバイルアプリは基本的にiOS版とAndroid版の2つの仕様があり、二人はAndroid版を担当。先輩のNさんはiOS版のヘルプを依頼されることもあるという。双方のアプリはユーザーから見れば機能は同じでも、設計思想やコーディングなど開発手法は全く異なる。どちらの仕様にも精通していなければ対応が難しい仕事だ。Nさんは持ち前のキャッチアップ能力を活かし、知識が不足している部分は自己学習で補って対応していった。

さらに、今回のアプリでは裏側でウェブシステムにアクセスしてデータを取得する動きがあり、API連携やウェブシステムに関する知識が要求されたことも特筆すべき点。新卒のMさんはもちろん、モバイルアプリ開発を専門にしていたNさんにとっても未知の領域だ。本来はウェブシステム専門の担当者に任せてもいい部分ではあったが、二人は積極的に志願して新たな知識を吸収していった。

使用予定のAPIが未完成。
活かされたのは「コミュニケーション力」

Nさんにとって難題となったのはやはりAPI連携の実装だった。APIは他社が開発するものを使用予定であったが、そのAPI自体の開発も本プロジェクトと並行して行われているという状況だった。納期が限られている中、APIの納品前から「こういう機能がくるだろう」という想定のもとで機能を作り込んでいく必要があったという。

先輩エンジニア

Nさん

先方に「こういう機能やデータが必要だから、こういうものを用意してほしい」ということを伝えて、出来上がったものから次々送ってもらいました。そして、また足りないものがあれば随時コミュニケーションを取りながら進めていく。依頼したものが来るという想定で開発するしかないのですが、ときには想定と違うものが来ることもあります。アプリ側で対応できる場合もあるので、そのときは確認を都度とって修正します。コミュニケーションの大切さを実感しました。

一方で、Mさんにも新卒ならではの苦労があった。

後輩エンジニア

Mさん

私は厚生労働省管轄のシステムに関する対応を担当しているのですが、様々な条件で分岐することが多いのでかなり難しくて。 実装中にエラーが出ても、その原因や解決に向けた考え方がまだ自分の力だけでは分からないこともあります。迷ったときはまず先輩に相談して確認するということを意識しているので、Nさんにはかなり頼らせていただいています。

リーダーとして
認められるまでの過程

当初の評価は決して高くなかった

現在のプロジェクトメンバーはAndroid担当とiOS担当が3名ずつの6名体制で、NさんはAndroid担当チームのリーダーとして開発方針の策定やメンバーの作業内容の確認、タスク調整なども任されている。現在でこそリーダーとして活躍するNさんだが、当初の評価は今と異なるものだった。

人事担当者「約1年前の段階では、“技術力はあるけれどリーダーとしてはまだ未熟”と見られていたようです。当時、そのような評価を払拭するためにどう立ち回っていくべきかNさんから相談を受け、自分のことだけではなく全体を見ることが大切だという話をしました」

その後、リーダーとしてプロジェクト全体への意識が一層強くなったというNさん。他のメンバーのタスクの管理やフォローに積極的に携わり、コミュニケーションを密にすることで周囲の信頼を着実に得て、リーダーとして認められるまでに成長した。人事担当者は「開発が一段落して人員が縮小傾向にある中、Nさんがリーダーとして残ったのは、お客様から信頼を寄せられていることの裏付けだと思います」と評価する。

同年代の先輩・後輩。
同じ現場で双方の成長を促す。

「答えではなく、答えに辿り着くまでの方法を示す」

元々Nさんはこのプロジェクトに2年前から携わっており、2024年の夏から新卒入社のMさんが新たなメンバーとして加わった形だ。NさんはMさんの教育役も担っているが、Nさんは教育役を経験するのは初めてだった。人事担当者には、年代の近い先輩・後輩を同じモバイルアプリ開発の現場に置くことによって、双方の成長を促したいという意図があった。

先輩エンジニア

Nさん

Mさんは想定以上に優秀で、トレーニングに関してはほとんど手間がかかりませんでした(笑)。とはいえ、やはり技術的な面ではまだ経験や知識の差があるので、そういった部分はどんどんフォローしていくようにしています。

後輩エンジニア

Mさん

業務の中だけでは吸収しきれないことを補うために休日に勉強しているのですが、Nさんから「こういう教材が役に立つよ」といった情報や、「こういう資格が必要だと思うよ」というアドバイスをいただいています。

先輩エンジニア

Nさん

Mさんは基本的には知識さえ補ってあげれば、あとは自分の力で活躍できると思っているので。何かを教えるときも、答え自体を教えるというよりは、答えに辿り着くまでの方法や、その道程の見つけ方を教える意識をしています。

後輩教育を通して磨く「マネジメント力」

人事担当者としては、将来的にマネージャーを目指すNさんに、後輩の教育担当という役割を通してマネジメント力を磨いてもらいたいという思惑があったという。

先輩エンジニア

Nさん

マネジメント力に関してはまだ課題を感じていて、自分の中でトライアンドエラーを繰り返している状態です。こういった経験を積ませてもらっていることはうれしいですね。弊社はまだアプリ開発エンジニアが不足している状態なので、教育環境を確立して、新規メンバーを育てていく体制を構築していくことが今の目標です。

プロジェクトを通して実感したそれぞれの成長

最後に、このプロジェクトを通して自分自身ではどのように成長を感じているのか、2人に訊ねてみた。

先輩エンジニア

Nさん

チームのリーダーとして動くという経験の中で、他の人の進捗状況をかなり細かく把握しながら、お互いに助け合い、期限までにどうやって終わらせるかということを意識して作業できるようになりました。今までは“いち開発者”という立場でしたが、このプロジェクトを通して工数管理やマネジメント面が意識できるようになってきたという実感があります。

後輩エンジニア

Mさん

技術面が大きいですね。実装力が身についているという実感があるのはもちろんですが、これまでは設計思想というものが全く理解できなくて、イメージもわかなかったんです。それがこのプロジェクトを経て、「この場合はこの思想に当てはまるな」というイメージがわくようになってきました。

先輩の背中を追ってさらなる成長へ

先輩のNさんから見ても、この半年でMさんの技術力の成長には目を見張るものがあるという。

先輩エンジニア

Nさん

コーディングの能力は最初の頃に比べてかなり上がっているので、一部の画面作りなどはもう完全に任せられると思っています。この調子で今後は細かい制御の部分などを学んでいってもらえれば、あと3〜4か月もすればかなり任せられるレベルに達すると思います。

後輩エンジニア

Mさん

プレッシャーですね(笑)。今はNさんに手取り足取り教えていただいていますが、当面の目標は一つのタスクを一人で行えるエンジニアになることです。そのために、Nさんをはじめとして、力を持っている先輩方の背中を見て、自分に足りない部分を積極的に吸収していきたいと思っています。

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